公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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活動成果

物的環境に関連する事例集

【掲載日】2017年08月25日(金)

事例番号 407

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
回復期病院正面玄関出入り口
【関連したもの】
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
離院・徘徊
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
発生内容

他院で患者が行方不明になったことを受け、施錠システム設備(カード認証)を導入した。21時全面施錠としていた。18時以降は正面玄関横の開き戸を通用していたが、そこを通って、離院した。防犯カメラには出ていく姿が撮影されていた。2時間捜索し、国道を歩いているところを発見、ネームバンドで本人確信し保護した。

詳細
他院の事故を受けて、院内6か所の出入り口と職員更衣室入口を、カード認証とタイマー施錠に変更した。また、3棟の建物の出入り口には防犯カメラを設置した。
警備員のいる本館の自動ドアは18時に施錠したが横の扉は通用口として21時まで開けていた。 施用開始して1年後、患者が通用口からでて離院した。捜索の結果2時間後に無事発見した。防犯ビデオは作動していたが、再生法が分からず、警備会社が来るまで時間を要した。
患者は回復期リハビリ病棟に入院中で、夕方には寝衣に着替えるが、当日は私服のままであった。帰宅願望が強く注意喚起はしていた。高次脳障害があったが、歩行障害はなく早く歩くことが出来た。警備室は入口より奥まったところにあり、中にいると、玄関付近の様子はわからない。
発生時間の20時40分頃は、見舞いの家族の帰る時間であった。
考えられる要因

・通用口は21時まで開けっ放しの状態であった。
・出入りをチェックしていなかった。
・ビデオ再生が出来ず、離院と判断するまで時間がかかった。(院内捜索していた」
・患者情報がすくなかった。(服装、履物、所持金)
・警備員の役割がはっきりしていなかった。
・患者不在時のフローは出来ていたが、警察への通報時間職員召集などの細かい修正が必要である。・警察に届ける際には写真が必要であった。警察は家まで写真を取りにいった。

対策

・警備員との連携・・・・20時施錠に変更、18時からは玄関に警備員が立つ。
・面会者はネームプレートを付ける。患者と区別する。
・職員緊急連絡。召集表を「災害対策マニュアル」と共有する。
・離院の可能性のある患者は写真を撮る。

資料

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