公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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活動成果

物的環境に関連する事例集

【掲載日】(日)

事例番号 430

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
その他
【関連したもの】
ドアその他
【精神・意識障害の有無】
なし
【発生内容の分類】
閉じ込め
【主な原因】
D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク E. スタッフが作業する上での環境上のリスク
発生内容

放射線治療室に患者を閉じこめてしまった事例。

詳細

放射線治療を受けている40歳代患者。放射線治療が終わり患者は更衣中だったが、技師は退室したものと誤認して照射室の扉を閉めた。当日の最終照射患者だったため、技師は業務終了の準備をしており、室内の観察モニターをOFFにしたため患者閉じ込めに気付かなかった。患者は室内から助けを求めたが、外部に声が届かなかった。約5分後に患者自身が開扉ボタンを押して出てきたため、閉じ込めていたことに気付いた。

考えられる要因

治療室の扉は、放射線管理区域のため、電子ボタンで開閉するようになっている。照射時以外は原則開扉しているが、今回は業務終了のため閉扉した。 観察モニターは室内を確認してからシャットダウンすることになっている。本事例は、更衣室の観察モニターで患者が見えなかったため退室したと誤認した。さらにすぐにシャットダウンしたため、扉前で患者がいることに気付けなかった。

対策

①治療室の観察モニターはすべての業務終了後にシャットダウンする。
②治療終了後に伝票を手渡すなど手続きを変更し、退室確認を確実に実行する。
※本事例では、患者自身が出口を探し、開扉ボタンに気付けたため退室できた。しかし、高齢者などの場合は、連休期間の長期の閉じ込めとなり、大きな事故に繋がりかねなかった。非常ボタンなど外部への通報設備の設置も今後検討する必要があると考えている。

資料

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