【掲載日】2019年08月30日(金)
事例番号 674
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
救急外来
救急外来
【関連したもの】
棚
棚
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
薬剤
薬剤
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク E. スタッフが作業する上での環境上のリスク
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク E. スタッフが作業する上での環境上のリスク
救急外来で液状フェノール(88%以上)500mlが棚から落ちて瓶が割れ、頭痛や気分不快、Ⅰ度の熱傷がみられた。異臭のため夜間救急対応が困難になった。
16:30頃から救急外来で勉強会を行っていた。フェノールが棚の手前に無造作に置かれていたことを意識せず、棚から1m以内にあったストレッチャーで13名のスタッフが勉強会をしていた。棚から必要物品を取り出すとき瓶が落ちた。その衝撃で液体が2名の大腿部にかかり、Ⅰ度の熱傷、かたづけや清掃にあたった職員3~4名が頭痛や気分不快や舌の痺れを訴えた。救急室付近の階段から6階まで異臭があったが、入院患者や面会者からの異常の訴えはなかった。 翌朝まで救急室の使用ができず、他の外来ブースでの受け入れとなった。重症患者の対応が困難になった。
・3か月前まではフェノールはOPE室管理で保管されていたが、担当医師が変更になり、外来での処置が行われるようになったため、外来で管理するようになった。・救急室内の薬品保管棚には他の備品も保管されていた。・フェノールは500ml近く残っていたため、割れた曝露した量が多かった。・物の煩雑になっていた ・フェノールの作用やリスクは知っていたが、薬剤管理意識が低かった。・お盆のため、他の薬剤も通常より多く保管していた。
・医療安全対策委員会で事例の説明と薬剤管理者がフェノールの特性と管理方法を講義した。 ・安易な薬剤管理が引き起こした不利益を周知することで各部署でも意識的に5Sを勧めるよう注意喚起した ・一般事務員が清掃に関わったため、病院で取り扱う薬剤の対応は指示のもと行うよう周知した