【掲載日】2020年12月04日(金)
事例番号 721
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
手術室
手術室
【関連したもの】
薬剤の形状外装性質
薬剤の形状外装性質
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
薬剤
薬剤
【主な原因】
B. 物の性能のリスク
B. 物の性能のリスク
ポリアンプ製剤の針の貫通による針刺し事故
リドカイン製剤はもともと細口のポリアンプ製剤を使用していた。ISOのスモールボア対応する世の中の流れで、最近になってリドカイン製剤がワイドオープンのポリアンプに変更。 細口だったときには、ルアー型シリンジをそこに差し、薬液を吸い上げていたが、ワイドオープンになり、ルアーシリンジも、ロックシリンジも直接ポリアンプに接続できなくなり、18Gで吸い上げていた。 心臓カテーテル中に、看護師がポリアンプを手に持ち、医師が、18Gの針がついたシリンジでリドカインを吸い上げようとしたところ、ポリアンプから針が貫通し、看護師の指に勢いよく針が刺さって出血してしまった。針が太かったため止血に時間を要した。
①ポリアンプ製剤が柔らかい
②医師も、まさか貫通すると思っていないので今まで通り吸い上げようとした
③スモールボア対応で神経麻酔系は統一されたが毎回吸い上げる行為が必要となった
①当面の間、吸い上げにはプラスティック針を使用
②ジェネリックではない、先発品のキシロカインに変更。細長いタイプのポリアンプへ。→(しかし、この薬品もいずれはワイドオープン型のポリアンプになる)
③看護師が持つのではなく、ポリアンプを置いてから医師が吸い上げる→(ちょっとしたことで貫通しやすく、貫通までは至らないが小さい穴は開いていることが判明で感染対策上も問題あり)