【掲載日】2020年12月04日(金)
事例番号 732
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
エスカレーター
エスカレーター
【関連したもの】
杖、エスカレーター
杖、エスカレーター
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
転倒、転落
転倒、転落
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
エスカレーターからの転倒・転落による脳挫傷
患者は夫と外来受診のため、再来機で受付を済ませエスカレーターに向かい、夫が先にエスカレーターに乗った。その直後、夫は左後方にバランスが崩れ、のけぞるような状態となった。後ろにいた患者は夫を両手で支えようとするが、エスカレーターは動いたままのため支えきれず、一度は手すりにつかまったがそのまま頭部から転倒・転落した。 夫もそのまま後方に、患者を下敷きに回転して転倒。他の外来患者が駆けつけ、エスカレーターの非常ボタンで停止、その後医療者にて救急搬送、脳挫傷にて緊急手術が必要となった。
エスカレーターの速度(27M/S)と通常より速い。 外来棟正面玄関、再来機からエスカレーターが眼の前にあるため、エスカレーター利用の認識となりやすい。 エレベーターの場所がわかりづらい。当院のエスカレーターは1~2階のみである。2階は、採血や心電図、一番受診科が多いフロアであり、容易に利用しやすい環境がある。
新外来棟設置の際に以下の点に留意した
・低速に速度を変更(20M/S)
・エスカレーター周囲のアナウンス、手すり・足元にシールにて注意喚起
・視界でエスカレーターがわかりやすい環境にしないような場所に設置した