【掲載日】2021年01月20日(水)
[開催報告]2020年度 第1回 薬剤安全セミナー(12/19)を開催しました
【開催日】 | 2020年12月19日(土) |
【部会名】 | 薬剤安全部会 |
活動成果
常備薬の適切な管理
~インスリン製剤と注射用カリウム製剤~
2020年12月19日、「2020年度第1回薬剤安全セミナー」をオンライン方式にて開催いたしました。全国各地より約300名の方々にご参加いただき、薬剤師のみならず、看護師、助産師、医師、診療放射線技師、ME、臨床検査技師、事務職と多職種による開催となりました。
薬剤安全部会では、2020年度から「常備薬の適切な管理」をテーマに掲げ、病棟等における常備薬の適切な管理の推進のための活動を行っており、本セミナーでは教育講演を皮切りに、2020年7~9月に実施したインスリン製剤と注射用カリウム製剤の管理状況に関するアンケートの結果報告と、会員病院から寄せられた事例発表を行いました。
冒頭で「常備薬の適切な管理に関する最近の話題」をテーマに一般社団法人 医薬品安全使用調査研究機構 設立準備室 室長 土屋文人先生による教育講演が行われました。講演では常備薬にまつわる事故事例の紹介や、常備薬の適切な管理に関する考え方について解説いただきました。
次は部会よりアンケート結果の紹介を行い、回答内容の概要をお示ししました。続いて、アンケートにお答えいただいた会員施設からインスリン製剤の管理の取り組みについて大阪医科大学附属病院 薬剤部/医療安全推進室 専従薬剤師の菊田裕規先生、川崎幸病院 薬剤部 科長 医薬品安全管理責任者の橋本理恵子先生よりご紹介いただき、同様に注射用カリウム製剤の管理方法について杏林大学医学部付属病院 医療安全推進室 専従薬剤師 田島紳介先生、耳原総合病院 薬剤科 副薬剤科長 大田雄介先生よりご発表いただきました。それぞれ、院内への注意喚起、教育研修、ルール策定やシステム設定等の取り組みについて紹介されました。質疑応答の時間では多くの質問が参加者より寄せられ、各演者とディスカッションが活発に行われました。最後に部会長の総括によりセミナーを終了いたしました。
本セミナーは、全国各地から多くの職種の方に参加いただいたとともに、Q&A機能により演者に対する多くの質問が寄せられましたが、質問の集約も容易であったため、オンライン方式のメリットが十分に活かせた研修会であったといえます。薬剤安全部会では今後も会員の皆様に有意義なセミナーや情報提供を企画してまいりますので、引き続き皆様の積極的なご参加をお願い申し上げます。
薬剤安全部会 部会員 菅野 浩
(社会福祉法人 恩賜財団済生会横浜市東部病院 薬剤部 部長)
プログラム(敬称略)
■開会挨拶
川井 信孝(部会長/埼玉医科大学国際医療センター 医療安全対策室 室長)
■教育講演
座長:川井 信孝
「常備薬の適切な管理に関する最近の話題」
土屋 文人(一般社団法人 医薬品安全使用調査研究機構 設立準備室 室長)
■解説
座長:川井 信孝
「インスリン製剤と注射用カリウム製剤の管理状況に関するアンケート」結果の解説
菅野 浩(部会員/済生会横浜市東部病院 薬剤部 部長)
■会員病院の取り込み事例発表
座長:赤木 晋介(副部会長/倉敷中央病院 薬剤部 病棟薬剤部長・HQM推進センター/患者安全リスク対策グループ 主任室員)
☆インスリン製剤の管理①「大阪医大風インスリン適正管理 ~実際の事例を添えて~」
大阪医科大学附属病院 薬剤部/医療安全推進室 専従薬剤師 菊田 裕規
☆インスリン製剤の管理②「インスリン投与の課題と取り組み」
社会医療法人財団石心会 川崎幸病院 薬剤部 科長 医薬品安全管理者 橋本 理恵子
☆注射用カリウム製剤の管理①「注射用カリウム製剤の事故防止に向けた院内の取り組み」
杏林大学医学部付属病院 医療安全推進室 専従薬剤師 田島 紳介
☆注射用カリウム製剤の管理②「「仕組み・文化作りで安全? ~当院の注射用カリウム製剤の 対策~」
社会医療法人同仁会 耳原総合病院 薬剤科 副薬剤科長 大田 雄介
■質疑応答
座長:赤木 晋介
■総括・閉会挨拶
川井 信孝
見逃し配信
1月8日(金)~6月30日(水)まで、会員病院限定で見逃し配信をしています。