【掲載日】2019年06月25日(火)
患者安全推進ジャーナルNo.56を発行しました
【発行日】 | 2019年06月発行 |
【事例】 | 抗血栓薬の休薬によるステント血栓症の再燃 |
【特集】 | インフォームド・コンセントを整える――理想と現実のギャップ を埋めるために |
No.56
紹介状の情報を安全に生かすために
➡ [事例]抗血栓薬の休薬によるステント血栓症の再燃、p4~
紹介元の主治医からの診療情報提供書(紹介状)の情報が生かされず、抗血栓薬の休薬により、ステント血栓症が発症した事例を紹介します。紹介状は、同じ診療科医師同士のやりとりであれば、そこに記載されている意味は共有されやすい一方、他科の医師の場合、その意味が十分に伝わらないことがあり、診療の状況によっては、より詳しい医師にコンサルトすることが難しい場合もあります。紹介状に記載されている情報を適切に活用して医療安全に生かすため、これからの臨床現場において考えるべきことについて、事例をとおして考えます。
適切な情報に基づく、患者主体のICのあり方
➡ [特集]インフォームド・コンセントを整える――理想と現実のギャップ を埋めるために、p9~
全国に医療安全活動が展開され始めた頃、多くの医療機関にとってインフォームド・コンセント(IC)を正しく理解し実践することは最優先課題でしたが、今日もなお、その重要性は変わっていません。なぜならインフォームド・コンセントは、それ自体が医療の安全と質に寄与するだけでなく、患者と医療者の信頼関係の構築にも直結するからです。しかし、インフォームド・コンセントの重要性がいわれた当時から20 年余りが経過した現在でも、理想とするインフォームド・コンセントと、現場で展開されている現実のインフォームド・コンセントとのギャップは大きいのが実状です。
本号では、医療安全の根幹にもかかわるインフォームド・コンセントについて、その理想と現実のギャップを埋めて、あるべき姿に整えていく方法を考えつつ、各施設からの実践的な工夫を共有します。