【掲載日】2019年12月25日(水)
患者安全推進ジャーナルNo.58を発行しました
【発行日】 | 2019年12月発行 |
【事例】 | 認知症患者による誤飲・誤食 |
【特集】 | インシデントレポート ―課題の克服、活用の工夫 |
No.58
「想定外」を想定するための準備
➡ [事例]認知症患者による誤飲・誤食、p4~
本号では、3つの認知症患者による誤飲・誤食事例を紹介します。
超高齢社会を迎えたわが国では、総人口に占める高齢化率(65歳以上高齢者)は約4人に1人となっています。認知症の人の数は2012年で約462万人のところ、2025年では約700万人になると予想されていて、これは、65歳以上高齢者の約5人に1人が認知症であることを意味しています。この状況は入院患者でも同様であり、認知症患者が安全に医療を受けることができる環境の整備は、すでに医療機関の大きな課題となっています。
事例をとおして、認知症患者による誤飲・誤食の予防と対応について考えます。
インシデントレポートシステムは、患者を守り、職員を守る
➡ [特集]インシデントレポート ―課題の克服、活用の工夫、p9~
医療安全におけるインシデントレポートの意義や重要性は医療現場に浸透し、各病院は一定の報告数を集めたうえで、原因分析なども行えるようになっています。その一方で、インシデントレポートにはなお、さまざまな課題があります。例えば、インシデントを報告する立場の職員からは、「自らの報告が組織を改善したという実感をもてない」など、現場の改善にうまく結びつけられていない状況も、しばしば報告されています。
本特集では、インシデントレポートの課題を改めて整理し、それらをどのように克服するか、またどのようにして現場の改善に生かしていくかについて、その方策を考えます。