【掲載日】2020年06月25日(木)
患者安全推進ジャーナルNo.60を発行しました
【発行日】 | 2020年06月発行 |
【事例】 | NPPVマスクの交換エラー |
【特集】 | 医療事故発生時の当事者支援 |
No.60
「形骸化」への対処方法を考える
➡ [事例]NPPVマスクの交換エラー、p6~
レスパイト目的で入院した筋ジストロフィー患者のNPPV用鼻マスクを、看護師が誤って交換し、4日間、その誤りに気づかなかった事例を紹介します。この事例の要因には、誤ったマスクの準備、看護師の見落とし、病棟スタッフの確認エラーなどがありますが、誤りの発見・是正が遅れた背景には、準備された機器への過信、他職種への依存、確認行為の形骸化、などがあると考えられます。療養スタイル、利用するME機器とその付属品、関係する職種などが多様化するなかで、思いもかけずに生じたエラーを重大事象へとつなげないために、私たちができることについて考えます。
第二の被害者を生まないための、組織の責任
➡ [特集]医療事故発生時の当事者支援、p11~
医療事故が発生した場合、その事故にかかわった医療従事者(当事者)は、多くの場合で自責の念をもち、時にはPTSDを発症し、その後の業務すら行えなくなることが少なくありません。医療安全において、こうした医療従事者は、患者(被害者)の次に位置する「第二の被害者(セカンドビクティム)」と定義づけられ、その概念は、現場にも徐々に浸透しつつありますが、組織としてサポートできる体制を整えている医療施設は、まだまだ少ないのが現状であると思われます。本特集では、「第二の被害者」の対応に関して、その背景や考え方を整理するとともに、実際に行われた活動報告をヒントに、各病院におけるサポートのあり方や体制づくりについて考えます。