公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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ジャーナル

【掲載日】2015年03月25日(水)

[別冊]患者安全推進に生かす 10の警鐘的事例を発行しました

【発行日】 2015年03月発行

[別冊]患者安全推進に生かす 10の警鐘的事例

cover_separate_keisyou10発刊にあたって

 

 「患者安全推進ジャーナル」(以下、「ジャーナル」)の通常号は年4回定期的に発行されていますが、別冊は概ね年1回、その時々の医療安全における関心の動向を踏まえて、例えば昨年の「感染管理ツール集」をはじめ、「コンフリクト・マネジメント」や「危険予知トレーニング(KYT)」など、テーマ性をもった内容で編集されてきています。そして、今回は「患者安全推進に生かす 10の警鐘的事例」として、過去12年間にわたって「ジャーナル」で取り上げてきた合計36事例の医療事故のなかから、編集委員会に相当する「企画部会」において10の事例に絞り込み、改めて別冊として発刊することになりました。

 

 これまで「ジャーナル」で紹介してきた「事例」の多くは、日本医療機能評価機構の「認定病院患者安全推進協議会」に加入している会員病院において、実際に経験された医療事故事例を取り上げるようにしてきました。しかし、内容によっては紛争化が懸念されたり、また当事者への配慮が必要であったため、施設が特定されないように内容を改変したりしています。また、実際の事故事例は、発生に至るまでの経過が非常に複雑であったり、さまざまな要因が錯綜するなかで起こったりしているため、どうしても内容がわかりにくくなってしまうこともありました。そこで、読みやすくするために思い切って単純な内容に作り変えたり、「メイキング」と称して脚色を加えたりしているものもあります。

 

 さて、今回取り上げた「10の警鐘的事例」は、①今でも起こり得るものとして参考になるか、②原因が特定されていて再発防止策が明確になっているか、③読みやすい内容になっているか、などの視点から選び出しました。そして、1事例ずつ担当者を決めて再度内容を吟味し直して、専門家などによる当時の「コメント」に加えて、「今、この事例を振り返る」と題した新たな「コメント」を、現在の状況を踏まえて入れてもらうようにしました。さらに、巻末には「解説」として榊原記念病院の相馬孝博先生に原稿をお寄せいただき、10の事例のポイントを個別に指摘してもらうとともに、警鐘事例の生かし方について書き下ろしていただきました。

 

 ところで、ここで「ジャーナル」の歴史について振り返っておきたいと思います。「患者安全推進ジャーナル」の第1号は、2002年12月に発行されていますが、当初は厚生労働科学研究費の補助による研究事業として、医療安全にかかわる研究成果をまとめた「研究報告書」としてスタートしました。この研究事業は、ジャーナル発行に遡ること約1年前の2001年11月に、当時の日本大学医学部教授で日本医療機能評価機構の理事でもあった大道久先生が、研究代表者となって開始されたものです。

 

 そして、最初は「研究協力者会議」と称していましたが、主だった認定病院に協力を呼びかけたところ48病院に参加していただき、医療安全に関するこの研究活動の母体となったのです。それを発展させて「患者安全推進協議会」と名前を変え、活動の趣旨に賛同する認定病院に広く会員を募ることになり、その会員病院に向けて活動の成果を還元する媒体としてこの「ジャーナル」はスタートしたのでした。

 

 それが、今ではわが国でほぼ唯一の医療安全専門の定期刊行物ということですので、協議会の会員病院だけではなく、できるだけ多くの医療関係者の方々に読んでいただけるよう、内容の企画や編集を工夫することはもちろんのこと、今後は宣伝広報にも力を入れていく必要があると考えています。そのためにも、読者の皆様方のご意見やご要望などがたいへん重要になりますので、別冊に限らず通常号のアンケートなどで、ご意見等を積極的にお寄せいただきますよう、この誌面をお借りして改めてお願いを申し上げる次第です。

 


認定病院患者安全推進協議会 ジャーナル企画部会・部会長

寺崎 仁

 


※お断り 所属・肩書き等は発行当時のものです

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内容紹介

・目次

・記事紹介

  5 章 気管挿管患者の気管チューブと酸素チューブの誤接続

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