公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2017年08月24日(木)

事例番号 59

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
病室
【関連したもの】
ベッド、便器
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
転倒
【主な原因】
D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
発生内容

転倒による左大腿頸部骨折

詳細
既往に認知症あり24時間自室ポータブルトイレ使用中であった。ナースコールなく自己にてポータブルトイレに移動してしまうため、注意必要と申し送りしていた。4/15 17:45同室者巡視時大きな音がしてベッドサイドへ行くと、尻餅をついた状態で床に倒れこんでいた。左上肢と左臀部強打した様子で、バイタルサイン異常なく皮下出血・外傷ないが左大腿部次第に腫脹あり疼痛強かった。当直医報告しレントゲン撮影。整形外科受診し左大腿部頸部骨折と診断される。
考えられる要因

・病棟自体が院内で一番古く、病室が6床であり、ベッド周囲のスペースも狭かった。 ・病室に前室がなく、またトイレも各病室ではなく病棟の中央に集合トイレがあるため、患者からの排泄コールがあったとき、ポータブルトイレをその時に持ってくると、排泄に間に合わないことがあり、ポータブルトイレをベッドサイドに設置していた。ベッドサイドにあることで、看護師にコールしないで自分で排泄しようと動いてしまった。

対策

現在は、ポータブルトイレを使用する患者の廊下に一時保管し、排泄コールがあると廊下からベッドサイドに持っていくようにしている。このことで、患者周囲にポータブルトイレがあることが見えず、自分で動いて排泄しようとすることはなくなった。ベッド周囲も広くなった。しかし、下記の問題が新たに出た。 ・廊下にポータブルトイレを一時保管しているため、廊下が狭くなった。廊下歩行時につまずく可能性あり。ベッド搬送時にひっかける可能性あり、ベッドあるいはポータブルトイレの破損や患者へ衝撃を与える可能性がある。 ・ポータブルトイレには現在カバーがないため、廊下を歩く人に対し見た目が悪い環境でもある。

資料

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