【掲載日】2023年12月11日(月)
事例番号 875
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
エレベーター
エレベーター
【関連したもの】
エレベーター
エレベーター
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
転倒
転倒
【主な原因】
B. 物の性能のリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
B. 物の性能のリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
エレベーター乗車時の転倒事故
病棟看護師が、入院患者の手術が終了したので患者家族(妻と息子)を術後の説明のために、1階フロアの家族控室に迎えに行った。患者家族へ患者の手術が終了したことを伝えて、7階の手術室へ案内するために、家族待合室近くの歩行者専用エレベーターへ誘導した。病棟看護師はエレベーターの開いたドアを押さえながら、家族をカゴ内へ誘導していた。妻は、携帯電話で通話中だったので、息子さんが乗車後にエレベーターに乗り込もうとした際に、エレベーターの扉が閉まり足を扉に挟まれた際にバランスを崩してフロア側に尻もちをついて転倒した。転倒時に腰痛出現し、自力歩行困難であったため救急外来受診を進め、CTにて腰椎(L3)圧迫骨折の診断で入院することとなった。
・開延長ボタンの機能がない歩行者専用エレベーターを使用。
・エレベーター内に利用者はなく、カゴ内でボタン操作をする人がいなかった。
・エレベーターの乗車を誘導した職員は、開いたドアが閉じないように押さえていたが、セーフティバーの設置の無い側のドアを押さえていたので、開保持が機能しなかった。
・誘導していた職員は、エレベーターの機能を認識していなかった。
・エレベーターには、センサー感知の機能が無かった。
・発生後、エレベーターの開閉時間を点検し、扉の閉じる時間を最低速度(2.5秒→3.5秒)に延長。
・全職員へエレベーター利用時の安全行動を周知した。
・エレベーター利用者に向けて、カゴ内の操作パネルに「乗降時は〈開く〉ボタンを押してドア開閉を安全に行うこと」を促す表示を実施(テプラで表示)