【掲載日】2017年08月25日(金)
事例番号 138
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
病室
病室
【関連したもの】
窓
窓
【精神・意識障害の有無】
有
有
【発生内容の分類】
転落
転落
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
転落
消化管出血・貧血にて入院したA氏50歳代男性。糖尿病と精神疾患があり他院に通院中。統合失調症であったようだが、情報提供は無かった。入院後内服中止の指示がありご本人からはコンスタン・グラマリールの内服希望があったもののその都度内服中止の指示であることを説明した。徐々に譫妄が悪化し精神科受診、個室へ移動となった。ベッドは窓際に、病室の出入り口に離床センサーを設置した。看護師が食事を運び、A氏は食べ始めた。その12分後に外来よりA氏が倒れていたと連絡があった。病室を確認した所、消防隊侵入口となっている窓が空いており、防犯カメラにて転落していたことが分かった。
消防隊侵入口は、外側と病室側に開閉レバーがついており、外開き窓であった。通常はテレビ台が置かれていたが、ベッドを壁付にするために、テレビ台は異動していた。ベッドと窓の隙間は30~40㎝であった。
その他の窓は引違窓であったが5㎝程度しか開閉できなかった。消防隊侵入口から転落したと判断した。通常病室の窓は転落防止のため大きく開閉不可能な仕様になっていたが、消防隊搬入口は、人の出入りが可能な状態となっている。病室側から開閉できる状態であったことが要因と考えられた。
病室から開閉できないように、開閉レバーを撤去した。
病室から開閉できないように、病室側の開閉レバーを撤去した写真