公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2017年08月24日(木)

事例番号 168

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
病室
【関連したもの】
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
転落、離院・徘徊
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
発生内容

開放制限がかかっている病棟の窓が工事の都合上、開放状態となっていたが工事終了後、現状復旧されない状態で、そこから患者が出て行き、所在がわからなくなっていた。

詳細
16時頃所在確認の際、患者がいないことに気づき、病棟内を捜索したが不在、医師へ報告し、守衛に病棟周辺を見回ってもらうと病棟下の階でベランダの金網と金網の間にいる患者を発見し、病棟へ連れ帰った。擦過傷はあったが、手足には白い塗料がついていた。(白い金網の塗料と考えられた)
考えられる要因

当日、職員が検証したところ、患者が見つかった真上、304号室の窓の開放制限がされておらず、全開で窓が開く状態であった。患者はその腰高の窓を乗り越えて、バルコニーにでて、塀を乗り越えて下の階の白い金網で包囲されている庭園の屋根から伝い降りていたと考えられる。304号室は改修工事の際、荷物搬入作業で全開できるようにされており、現状復旧されない状態で、下請け会社が作業を終えて、病院・病棟へ終了の報告がないまま廊下の仮設間仕切りが外された。工事責任者は、作業終了確認を怠った。

対策

業者と分析し確認・情報共有した。①当日、直ぐに総務管財課を呼んで、304号室窓の開放制限を行った。②改修工事の際は、工程会議を開き、終了後には、工事責任者・病院事務・病棟師長は引渡し作業(現場確認作業)を怠らないようにする。③患者のADLは、車椅子を使用したり、歩行が出来る日があったりと境目であったので、今後も離院の可能性があるとされ病棟を異動した。

資料

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