【掲載日】2017年08月25日(金)
事例番号 235
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
病室
病室
【関連したもの】
窓
窓
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
自殺
自殺
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
病室の窓より転落(自殺企図)
骨盤骨折患者。免荷車椅子移乗許可も、免荷守らず。7月9日のCTで荷重確認予定も、本人は「9日には絶対に帰る」と主張されていた。前日、外来での主治医より再度本人に入院の必要性の説明有り。その際、家人とも退院に対し言い争う様子見られている。数日前より熱発有りも、熱があっても帰ると言っていた。当日も37℃台の熱発あり。希望にてアイスノン施行し、常時内服している睡眠薬を内服し入眠された。4時30分頃の巡視時、部屋におらず。車椅子も無かった。眠前に閉めた患者側の窓が数cm空いていた。トイレ等に行っているのだろうと考えた。(2時の巡視時も部屋におらず、トイレを覗くとトイレにいる状況だったため、今回もそうであろうと考えた)4時50分頃看護補助者より、病室の窓が全開で、イスが窓際におかれていると報告有り。見に行くと、空床ベッド側の窓が全開、窓より覗くと2階のテラスに患者が仰向けに倒れているところ発見。テラスに出て、本人の状態確認。4時55分当直医へ報告する。
窓が全開になる状況。窓のそばに床置き型空調装置が設置されており、窓枠の足場となりうる。窓枠下端が床から96cmと低く、イスに乗れば容易に窓から乗り出せる。
患者に対するアセスメントの強化。ホットスポットに着目した医療安全管理者による巡視。師長級看護師に対する自殺発生抑止に関する研修。病院建て替え時(事象発生日の1年後より工事開始が決定されていた)の設計考慮を具申。