公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2017年08月25日(金)

事例番号 417

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
障害者病棟 病室
【関連したもの】
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
転倒
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
発生内容

深夜帯、看護師の見守りのもと、患者がポータブルトイレからベッドに戻ろうとしていたところ、患者がバランスを崩して尻もちをつき転倒、レントゲンにて、尾骨骨折が判明した。

詳細
慢性心不全急性増悪にて入院。
症状が安定した為、障害者病棟にて歩行訓練等のリハビリ中であった。
ADLは、歩行器を使用し歩行が可能。
過去にも転倒歴があり、転倒リスクが高いことから、ベッドサイドに離床センサーを設置していた。
深夜1時50分頃、離床センサーが鳴ったため、看護師が病室に訪室すると、患者がポータブルトイレに座っており、ズボンを上げてベッドに戻ろうとしていた。
看護師が、カーテン越しに見守りを行っていたところ、一瞬目を離した際に、患者がバランスを崩して尻もちをついてその勢いのまま倒れ、ベッドサイドにある洗濯かごに後頭部を打撲した。患者は、腰部の疼痛を訴え、レントゲン施行したところ、尾骨骨折が判明、ベッド上安静となる。
※実際の見守りの状況及び転倒時の状況は添付の写真を参照


考えられる要因

・患者は、認知症があり、慎重性に欠ける。
・排泄時、看護師がそばにいるのを嫌がるため、カーテン越しで見守りを行っていた。
(排泄後、下衣操作・移乗時にいつでも介助が行える場所にいなかった)
・夜間帯であり、薄暗い環境(枕元の灯りのみ)
・見守り中に一瞬目を離した。(訪室時離床センサーをOFFにしておらず、離床センサーが鳴り続け、病棟内にナースコール音が響きわたるため、音を消すために廊下にでた。)


対策

・離床センサーが鳴ったら、訪室し、患者がベッドに戻るまで側について見守る。
・L字バー設置などの環境調整。
・訪室時、離床センサーをOFFにする。
・排泄中は、カーテンの外で見守り、排泄後は、いつでも介助ができる位置で見守る。

資料

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