【掲載日】2025年07月30日(水)
事例番号 915
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
トイレ
トイレ
【関連したもの】
機器
機器
【精神・意識障害の有無】
有
有
【発生内容の分類】
治療・処置、その他
治療・処置、その他
【主な原因】
B.物の性能のリスク
B.物の性能のリスク
トイレの自動洗浄機能によって医療職者が排泄物を観察できなかった
大腸ポリペクトミー後の出血の有無を確認する際に、便が自動洗浄で流れてしまい観便できなかった。このほかにも消化器外科の術後患者が血性から褐色の嘔吐物があったとの報告があったが、自動洗浄で流れてしまい看護師が観察することができなかった。その後患者が急変したこともあり、医療職者の観察が行われていたら、早期に対応できたのではないかと思われる。
便座とリモコンの更新が数カ月前から順次行われており、交換後の初期設定は自動洗浄ONとなっていた。
交換前のリモコンの自動洗浄設定はスライドボタン式でON-OFFの確認がしやすく、患者が安易に操作できないようなカバーがついていた。新しいリモコンは自動洗浄ボタンを押して緑色に点灯することでON-OFFを確認できるが、しばらくするとすぐに消えてしまう。また、自動洗浄ボタンをカバーするデザインではないので、患者が押してON-OFFが切り替わるリスクがある。メーカーに問い合わせたところ、自動洗浄切り替えボタンを無効にすることはできず、 OFF設定からON設定に切り替えるには、ボタンを押した後5秒以内に再度ボタンを押すことで切り替わるとの説明を受けた。
自動洗浄ボタン表示をシールを貼って隠すことで、患者が押さないようにする。
月に一度、OFF設定になっているか確認する(ボタンを押して緑ランプが点灯しなければOFF) ことにした。
交換前のリモコン
交換前のリモコン
交換後のリモコン
交換後のリモコンに表示をシールで隠した