公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2018年11月19日(月)

事例番号 542

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
病室
【関連したもの】
車椅子、点滴スタンド
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
その他療養上の世話
【主な原因】
B. 物の性能のリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
発生内容

病室での車椅子からベッド移乗介助時の皮膚損傷

詳細

関節リウマチあり、立位保持が出来ない患者。車椅子から看護師2名介助でベッド移乗した。看護師Bが前から腰部を持ち、患者に看護師Bの肩を持ってもらう。看護師Bに体重を預けるため患者を車椅子の前方に移動させる。看護師Cが後ろから臀部を支える。患者の臀部が車椅子の肘置きの高さまで上がっていることを確認してベッドに水平移動を行った。移動後に端座位保持できず、そのままベッドにやや右仰臥位で臥床した。臥床時に「すごく痛い!」と患者より訴えがあり、看護師Bが下肢を見ると右外果から出血・表皮剥離していた。右下肢の外果が車椅子の点滴棒の固定ネジにあたり、皮膚損傷を起こした。脂肪組織まで見えており、処置を行った。

考えられる要因

・点滴棒の固定ネジが後ろではなく、フットレスト側についていた。
・患者に合った車椅子を使用していなかった。

対策

・全車椅子の点検。
・点滴棒の固定ネジを車椅子の後ろにつけ直す。
・コロ付きの点滴スタンドが車椅子に固定できるよう、車椅子連結金具の試行。
・跳ね上げ式の車椅子の適正数と購入検討。
・看護師教育の実施(スキンテア研修会、車椅子からの移乗動作の演習)

右外果の皮膚損傷直後

資料

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