公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2019年08月30日(金)

事例番号 656

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
病室
【関連したもの】
椅子
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
衝突・接触、その他療養上の世話
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
発生内容

ベッドサイドに立て掛けたイスが転倒し患者が両下腿挫傷

詳細
90代の患者。ベッドに端座位になり食事を摂られるため、看護師はベッドサイドの椅子をたたみ、壁に立て掛けてスペースを確保し、オーバーテーブルをベッド横にセッティングした。食後、オーバーテーブルは元の位置に戻したが、椅子は立て掛けたままであった。 しばらくして、患者が廊下へ出ようと端座位から立ち上がった際に、椅子が倒れ、背もたれのフレーム部分が下腿にあたった。寝衣の上からであったが、高齢で皮膚が億弱であったため、皮膚が剥がれ相当な出血となった。
考えられる要因

端座位での食事スペースを確保するには、4人床が狭い事。 椅子が8Kgもあり、折りたたむと自立しない構造、かつ収納スペースが無いこと。 患者が手を触れたかどうかは明確では無い。 環境整備表に具体的項目や視点が不足していた。

対策

まずは事例を共有し、椅子は立て掛けないことを周知した。またこれまでの環境整備表を再検討し、キャリアに関係無く患者周辺の環境整備が行えることを意識したチェックリストに修正した。 その上で、施設課、看護部と検討。全く無くすことは出来ないため、軽さ、安定性を重視して選定し、全ての病室の椅子を入れ替えることとした。

事故のあった8Kgの椅子を立て掛けた状態

資料

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