公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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活動成果

物的環境に関連する事例集

【掲載日】2020年12月04日(金)

事例番号 729

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
病室
【関連したもの】
機器
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
医療機器等
【主な原因】
B. 物の性能のリスク E. スタッフが作業する上での環境上のリスク
発生内容

酸素流量計劣化による損壊

詳細
ベッドの上部中央配管の酸素アウトレットに接続していた酸素流量計が、空気の漏れる音とともに損壊した。患者はRFA手術後で、19時まで酸素吸入をしていた。SpO₂値を確認し、医師の指示で酸素吸入を終了した。酸素流量計をOFFにし 流量計はそのまま中央配管のアウトレットに接続していた。22時頃、看護室にエア-マットの空気が抜けるような「ヒュ-シュ-」という大きな音が聞こえてきた。確認すると看護室から一番遠い位置の6人部屋から聞こえており急いで訪室した。入って左側の真ん中のベッドの上の中央配管アウトレットに接続されている酸素流量計の周辺からの音であることがわかった。酸素流量計はOFFになっていたが、ヒュ-シュ-という大きな音は止まらないため、酸素流量計を中央配管アウトレットから外すと、同時に流量計のプラスチック部分が爆発するように損壊した。患者は音が鳴る前にトイレに行っており、その場にはいなかったため、怪我などはなかった。
考えられる要因

・流量計は長年使用していた。(正確な使用年数は不明)
・長年使用していたが、定期点検はしていなかった。
・使用前に外観は見ているが、外観チェックというほどのものではなかった。(使用前に詳細チェックはしていない)
・酸素流量計を使用後も中央配管アウトレットに装着していたため、圧がかかっていた。
・当該の酸素流量計は大気圧式で恒圧式ではなかった。
・酸素流量計がかなり劣化していたことが考えられる。

対策

・院内全ての酸素流量計を臨床工学士に点検してもらった。(結果、約60台に不備が発覚し廃棄処分とした)
・使用可能な酸素流量計は点検日を記載した。
・酸素流量計の中央配管アウトレットへの装着については、使用後外すことを再度周知した(毎年の医療ガス研修内容で「酸素流量計は使用後は外しておくこと」を伝えていたが、周知できていなかった)
・使用前の外観チェックを周知した。
・今後は定期点検を検討することとした。

資料

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