【掲載日】2020年12月04日(金)
事例番号 744
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
外来フロア
外来フロア
【関連したもの】
点滴スタンド、ベッド、標識・表記
点滴スタンド、ベッド、標識・表記
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
落下物、衝突・接触
落下物、衝突・接触
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
案内板の落下
外来にある検査・治療室からベッドで入院病棟へ移動中、196㎝の高さに設置してあった案内板に、ベッドの点滴棒の上部が接触し、およそ30×50㎝プラスチック製の案内板が破損し落下(幸い患者・スタッフにけがはなかった)。 ベッドの高さは、検査・治療のベッド移動のために通常より上げていたが、ベッドの高さを下げることなくそのまま移動した。 部屋のドアは199㎝で、部屋の出入り口は問題なく通過していた。 ベッドの搬送は2人以上で行われ、周囲の安全確認と患者の観察が行われていたが、すれ違う外来患者との接触予防に注意を払う必要があり、上部の環境にまで注意が払われにくい状況だった。
①案内板の高さ 接触した案内板は半年以内に外来検査室の案内のために設置されたもので、壁から縦30×横50㎝(案内板の最下部は高さ196㎝)と、他の案内板(25×25㎝)と比べると壁際から大きく突き出しているため、案内板の下を通過する状況だった。 また、部屋のドアの高さ(199㎝)を通過しても、案内板の高さ(196㎝)が低く、接触してしまう高さだった 案内板を設置する際に院内の取り決め(大きさ・高さ・厚さ・素材等)がないことが分かった
②ベッド・点滴棒の高さ 移動時のベッドの高さにルールはない(ベッドは複数の種類があり、高さは一定ではない) 点滴棒の高さにルールはない(点滴棒にも複数種類があり、高さは一定ではない)
①案内板設置時の高さを決める(200㎝以上)
②案内板の素材をより安全な物で検討する(落下した場合にけがをしにくい素材選び)
③案内板自体が必要か検討する