【掲載日】2022年10月25日(火)
事例番号 786
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
階段
階段
【関連したもの】
標識・表記
標識・表記
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
転落
転落
【主な原因】
A. 患者による使い方・置き方のリスク C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
A. 患者による使い方・置き方のリスク C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
病棟と外来棟をつなぐ階段での転落
安静制限なく、ADL自立していた80代女性の入院患者。16時頃、一人で病棟と外来棟をつなぐ階段を下りる際、階段を上ってきた人を避けようとして階段を踏み外し、4段目から落下した。患者は右半身を打撲し、X線検査の結果、右大腿骨頚部骨折を認めた。骨折に対して翌日緊急手術となった。
該当階段は手すりが両側に設置されているが、比較的段差が急な階段である。幅は約3m、段数は12段。院内は左側通行となっているが、階段付近に表示がなかった。患者は左側の階段を下りていたが、対向者は右側通行で上がってきており、正面衝突しそうになったのを避けようとしてバランスを崩し転落した。
階段前の床に「上り」「下り」のフロアサインの設置。段差解消エレベーターへの誘導表示を見やすくする。外来患者へも院内左側通行であることを周知していく予定。
転落した階段
下から見た階段。左側通行だが警備員も右側通行になっている
階段前はスロープになっており、上には段差解消エレベーターの誘導があるが、階段前の表示は小さい
床に矢印のフロアサインを導入予定