公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2022年10月25日(火)

事例番号 796

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
病室
【関連したもの】
点滴スタンド、ベッド、ドア
【精神・意識障害の有無】
【発生内容の分類】
落下物
【主な原因】
B. 物の性能のリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
発生内容

ベッドで患者送迎時、点滴支柱ポールが病室入口ドア上部に接触しドア上部枠が落下

詳細
特殊浴(機械浴)の準備で患者搬送をベッドで行った。 送迎時のベッドの高さ調整は脱衣所で行うことがルールになっていたが、入浴介助人数が多く点滴支柱ポールが設置された状況で看護師はベッドの高さを上げ病室から出るとき、支柱ポールがドア上部に接触しドアの枠が外れ、患者の両下肢に落下した。 病室ドアは自動ドアで、点滴支柱ポールの先端がドア上部のレールの溝に挟まり動力が加わった可能性がある。 下肢のレントゲン検査結果では異常なく経過。
考えられる要因

浴室ストレッチャーは昇降機能がなく、患者送迎にベッドを使用していたが、脱衣室の電源コンセントの投入口にはアース差し込みがなく変換コンセントのアダプターが必要となっていた。またコンセント投入口が少なく、他ドライヤー等にも使用されていることから、一日20~25名の入浴される患者の準備・待機時間を少なくするため、病室でベッドを浴室ストレッチャーへの高さに合うよう調整し送迎していた。ドア上部の溝に点滴支柱レールが挟まり動力により壁面が浮き上がり引っかけられていた壁面の落下が考えられる。

対策

①脱衣所には、アース付きコンセントの新設され、ベッドは脱衣所でストレッチャーとの高さ調整を行う
②ドア上部の落下防止として全病室の点検とビス止めを設置した

コンセント新設等、物的環境が整ったことにより、ルール順守できるようになっている。

資料

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