【掲載日】2023年02月10日(金)
事例番号 815
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
透析室
透析室
【関連したもの】
ベッド、テレビ
ベッド、テレビ
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
落下物
落下物
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
透析室各患者の備え付きテレビ(10インチ)の落下による受傷
透析患者のベッドに各患者一人一人にテレビを設置している。テレビは、ベッドへアームを利用し差し込み式固定をしているが、患者が透析終了し自己でベッドのリモコンにてギャッジアップをした上にさらにテレビが邪魔でアームを手で押し上げた際にテレビの差し込み固定部分からアームごと浮き上がりアームの根本から抜けかかった形となり、患者の右上腕にテレビが落下し3㎝×2㎝の切傷となつた。
差し込み式の固定であるが、職員でも両手で力をかけ垂直に持ち上げなないと外れることがなかったため予測ができなかった。 通常、ベッドはフラットな状態でのTV使用を想定しており、今回は、ベッドをギャッジアップし、さらに手でアームを持ち上げることでアームごと浮き上がる可能性があることを予測できていなかった。
①ベッドをギャッジアップする際は、テレビとアームがベッドにあたらないようにする。
②ベッドの端側に固定をしている分は、差し込み口を結束バンドで固定し、アームごと持ち上がらないよう対策を行った。
③ベッド頭部中央に固定している分は、差し込み式ではなく、ベッドへ固定のタイプへ変更した。 以後、同様の事故は起きていない。
ベッド頭部の差し込み固定
ベッド頭部の固定を差し込み固定から固定版による固定へ変更し、抜けないタイプへ変更した。
ベッドの端側に固定していた分は、結束バンドで固定し容易に抜けないようにした。
事故後、検証時の写真です。おそらくこのようにベッドをギャッジアップしさらに患者が手でテレビのアームを押し上げこのようになったのではないかと思われます。