【掲載日】2023年02月10日(金)
事例番号 828
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
病院の外(敷地内)
病院の外(敷地内)
【関連したもの】
段差
段差
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
転倒
転倒
【主な原因】
A. 患者による使い方・置き方のリスク C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
A. 患者による使い方・置き方のリスク C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
外来受診後、病院敷地内で転倒、骨折
右眼黄斑変性の疑いで通院中の患者が、外来で両眼を散瞳し診察を受けた。診察後、夫に付き添われて帰宅中、病院の正面玄関で夫が先を歩きその後について病院を出ようとしたところ、車寄せの12㎝ほどの段差がある事に気が付かずに踏み外し転倒した。患者はコンクリートに両手、両膝を付き左橈骨と右膝蓋骨の骨折となり緊急入院となった。
・外来棟は2020年に竣工されたものであり、患者が通った場所は車寄せのため、人が通ることを想定していなかった。
・本来、人が歩く通路は玄関を出て直ぐに右に曲がったところにあるが、案内が不足していたため、玄関を出た後、患者は直進してしまい、車寄せ部分を歩くようになってしまった。
・患者が通った時間帯は逆光であり、散瞳された状態で見え辛さが強くなり、段差がある事に気が付かなかった。
・転倒が起きた車寄せ部分には人が通らないよう、三角コーンとパーテーションで通行止めとした。
・正面玄関に配置されている警備員が、人が通る通路を案内するようにした。
・散瞳後の注意点は外来で指導されていたが、引き続き案内を強化していくこととした。
新しく建築された建物でも、患者が危険となる場所はないかの点検が必要であった。同じ時期に建築された別の棟では、玄関出て直ぐの段差に気が付かずにバギーが引っ掛かるため、色をペイントし注意喚起を行っている。