【掲載日】2023年02月10日(金)
事例番号 829
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
病室
病室
【関連したもの】
点滴スタンド、ベッド、機器
点滴スタンド、ベッド、機器
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
落下物、医療機器等
落下物、医療機器等
【主な原因】
D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
ベッドの頭元にシリンジポンプが当たり、落下したことで、患者が前額部を負傷した。
病室で発生。術後一日目。患者は離床がまだであったので、昼食をベッドアップで摂取していた。患者が使用していたベッドの右頭元には支柱台が挿してあった。その支柱台にはシリンジポンプがついていた。昼食後、患者が自分でベッドコントローラーを使用して頭元を下げ、臥床しようとした。その時に頭元の支柱台にあるシリンジポンプとベッドの端が当たり、シリンジポンプの本体が患者の前額部に落下(シリンジポンプの固定台は支柱台についたままであった)。患者は左眼瞼上に1㎝の切創を伴い、出血した。圧迫止血、SSテープ貼付。頭部CT撮影にて異常は認められなかった。主治医、師長から事の経緯を家族、本人へ説明し謝罪した。
術後、フェンタニルをシリンジポンプで投与していた。昼食前に投与は終了していたが、シリンジポンプまで片付けていなかった。支柱台が頭元に置かれており、シリンジポンプも患者側に向けて固定されていた。シリンジポンプ本体と、シリンジポンプを固定する台が正しくセットされていなかった可能性がある。
シリンジポンプは患者の頭元には固定しない(患者側には向けない)。患者の行動や看護提供が実施しやすいように、ベッド周囲の環境整備を周知。シリンジポンプの固定確認方法を紙面で周知した。