公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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【掲載日】2005年09月20日(火)

人工呼吸器回路の接続外れ事故の防止について

【発信日】 2005年09月20日(火)
【部会名】 処置・チューブトラブル部会、機器・設備管理部会

提言

 人工呼吸器回路の接続外れによる医療事故が多く報道されている。認定病院からの医療事故報告においても、人工呼吸器に関連する事故が相当数含まれている。人工呼吸器回路の接続外れ事故を防止する目的で以下の内容を提言する。

 

 

1.人工呼吸管理を行う場所を限定する

 人工呼吸管理は、原則として集中治療室(ICU)やハイケアユニット(HCU)などの呼吸管理に熟知した場所で行うことが望ましい。諸般の事情により、一般病棟で人工呼吸管理を行う場合には、ナースステーションの近くなど、監視の届きやすい場所とすることが必要である。

 

2.複数のアラームまたはモニターを活用する

 一般病棟において、人工呼吸器回路の接続外れに対して迅速に対応し、より一層の患者安全を確保するためには、人工呼吸器のアラームとは独立して、パルスオキシメーター・カプノメーター・心電図モニターなどの生体モニターのアラームを活用すべきである。特にカプノメーターは人工呼吸器回路の接続外れ時のアラームとして有用と考えられる。アラームとナースコールまたはPHS を連動させることにより安全が一層確保される。

 

3.情報共有のためにチェックリストを活用する

 人工呼吸器のパラメーター設定・アラーム設定などはチェックリストに記入し、医師・看護師・臨床工学技士等でその情報を共有する必要がある。

 

4.教育・管理体制を整備する

 人工呼吸器回路の接続外れ事故の防止のために、現場で業務に必要な知識と技術を習得させる研修(On the Job Training 等)を有効に活用すべきである。

 日頃よりBLS(一次救命処置;Basic Life Support)や ACLS(二次救命処置;Advanced Cardiovascular Life Support) を含めた人工呼吸器の取扱いを行う体制を構築し、医師・看護師・臨床工学技士等が協同して患者管理する体制を構築することが強く望まれる。

資料

・人工呼吸器回路の接続外れ事故の防止について

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