公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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【掲載日】2004年05月31日(月)

医療ガス使用時の安全確保に関して

【発信日】 2004年05月31日(月)
【部会名】 機器・設備管理部会

提言

 近年、医療現場で使用するガスの種類が増加するのに伴い、医療用ガスに関連する事故が数多く報道されています。当協議会に寄せられた事例の中でも、酸素ボンベと窒素ボンベの誤接続による重大な事故が複数報告されています。その要因として管理体制の不備、知識不足、ガスボンベそのものの問題等が挙げられていますが、最大の要因は「医療従事者の医療用ガスに対する認識の甘さ」にあると思われます。先日当部会で医療ガスに関するアンケート調査を行ったところ、他の医療器機や薬剤の管理状況と比べて、マニュアルの整備や院内講習会の実施に関して十分でない状況が分かりました。

 

 医療用ガスは、操作方法の間違いや誤接続により重大な事故を起こす危険性があることは広く知られています。このような事故を防止するために、当協議会として以下の対策を提言します。

 

 

1.医療用ガスボンベの塗装の統一などによる誤接続防止策

(1) 同一のガス種に対して、塗装部位の異なるボンベが混在している場合は、1種類のガスボンベへの統一を図る。また、表面部分に業者名や病院名ではなく、ガスの種類名が大きく表示されたボンベへの統一を図る。

(2) 複数のガス種に同一のボンベ用バルブを使用している場合は、誤接続防止のための対策を行う。特に使用頻度の高い酸素に関しては他ガスとの誤接続が起きないような対策を行う。

 

2.院内の管理・教育体制の整備

(1)ガスボンベの在庫場所や保管方法については明確な規定を定め、院内全部署での統一と徹底を図る。

(2)全体の医療用ガスを統轄する部署を決定する。その部署内に統轄管理者を配置し、院内全体の責任者とする。また、病棟や部署ごとにボンベを設置する場合には、部門管理責任者を配置する。

(3) 定期的に、医療用ガスに関する研修会(勉強会)を実施する。

 

3.納入業者との連携

(1)日ごろから医療用ガス納入業者との間に円滑な関係を形成し、院内研修会や情報の収集、マニュアルの作成などにおいて適切な協力を得ることとする。

資料

・医療ガス使用時の安全確保に関して

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