【掲載日】2018年09月19日(水)
[開催報告]第1回 検査・処置・手術安全セミナー(9/5)を開催しました
【開催日】 | 2018年09月05日(水) |
【部会名】 | 検査・処置・手術安全部会 |
活動成果
部門間のやり取りを円滑にするシリーズ その1
「画像診断報告・病理診断報告の確実な伝達」
【目的】
画像診断報告・病理診断報告の確認漏れによる診断遅れが多数の医療機関で報告されている。
「放射線医の読影や病理医の診断など患者にとって重要な情報が院内で共有できないのはなぜ
か?」「異常所見を共有するために必要なことは?」私達が取り組むべき課題を考える。 【セミナー内容】 参加者は医師・診療放射線技師・臨床検査技師・看護職・事務職の計57名の参加がありました。
はじめに、菊地副部会長より本日のテーマ解説として、IOMレポートや画像診断報告や病理診断報
告に関する国内の報道の紹介がありました。グループ討議は、事前に参加者より提出していただい
た事例をもとに課題の抽出と原因分析から短期的対策と長期的対策について検討しました。 画像診断報告・病理診断報告の共通の課題として ・報告~チェックまでのプロセスがない。情報の共有がない ・レポート書式や記載内容が統一していない ・異常所見の報告がルール化していない ・情報伝達のルールが異なる(直接手渡しなど伝達の方法が異なる) 対策として ・電子カルテのシステムによる進捗をチェックできる仕組みは、対策の1つであり結果を読んで
患者にどのように対応しているかが重要である。 報告書の見落としを防止するため、結果内容の記載があるかカルテレビューに取り組んでいる病
院の情報もありました。 最後に菊地副部会長より、「横浜市立大学附属病院の画像診断報告書確認漏れによる診断遅れ~事
例分析と対策~について取り組みの講演があった。未開封画像診断報告書調査からカルテレビュー
し事故調査委員会を設置し12事例を対象にシステム分析し主な要因A医療者個人や医療チームの問
題、B診療の流れの問題。C放射線科医から診療科医師への情報伝達の問題、D報告書を管理する仕 組みの欠如、E放射線診断部門の診療体制、F診療記録、G中央部門を利用する際に必要な情報の統合
の7つの問題について対策を検討したことについて報告され、とても興味深い内容でした。