【掲載日】2019年01月08日(火)
[開催報告]第2回 検査・処置・手術安全セミナー(12/10)を開催しました
【開催日】 | 2018年12月10日(月) |
【部会名】 | 検査・処置・手術安全部会 |
活動成果
部門間のやり取りを円滑にするシリーズ その1
「画像診断報告・病理診断報告の確実な伝達」
「異常所見を共有するために必要なことは?」
2018年12月10日東北大学医学部艮陵会館記念ホールにおいて、「第2回検査・処置・手術安全セミナー」を開催し北海道・東北地方の病院を中心に全国より135名の参加がありました。
今回は、画像診断報告と病理診断報告について「異常所見を共有するために必要なことは?」を副題としてシンポジウム形式で取り組み病院の発表者と参加者で活発な意見交換が行われました。
初めに、横浜市立大学病院の菊地龍明先生より「横浜市立大学付属病院の画像診断報告書確認漏れによる診断遅れ~事例が発生その事例を分析と対策~」について基調講演があり、続いてシンポジス(下記)より各施設の取り組みについて報告がありました。
【セミナー内容】
①病理診断報告確認と診療フォローアップ体制の構築 ―病理診断支援システムとDWH―
ひたちなか総合病院検 査技術科 科長 根本 誠一先生
② 病理診断結果の確実な伝達の取り組み
近江八幡市立総合医療センター病院副院長兼病理診断科部長 細川 洋平先生
③ 画像診断報告書(レポート)の確認不十分を防止するための確実な情報伝達の取り組み
名古屋第二赤十字病院放射線科部長兼画像情報管理室室長 伊藤 雅人先生
④ 画像診断報告書の診断遅れを防止するための多職種協働の情報伝達
~限られたリソースの中での取り組み~ 岡山協立病院医療安全管理部 専従リスクマネジャー 佐藤 恭江先生 ディスカッションでは、会場よりたくさんの質問がありました。報告書の既読がチェックできるシステムの費用やチェックできる医師の範囲、既読を確認する方法等々。 参加者から電子カルテのアラート機能の設置について、国立大学病院では、各病院が共通で使えるように要望して行く方向にあることも紹介されました。 各シンポジストの施設が取り組んでおられることは、システム構築にはまだ時間や費用もかかります。そのため今患者のために何ができるのか「やるべきこと」、「やれること」に着目し、各診療放射線技師や臨床検査技師の協力により主治医へ伝える努力をしていることが伝えられました。会場より帝京大学病院では、医師の数がおおいため、各技師にお任せするのではなく、診療情報管理師士に協力を得て各診療エリアを担当する副院長の力を使うことで未読漏れ無しが1年半継続出来ているとの紹介もありました。 最後に、座長の長谷川隆一先生、西條文人先生より報告書を確実に伝達するためには、電子カルテ上で、できるところできないところを見極めて、患者を救うためには、誰が何をするか施設により異なるため、いろんなバリエーションはあるが施設で考えて対応していくことが大切であるとまとめられました。