【掲載日】2019年02月07日(木)
[開催報告]おひとりさま(ワンオペ)医療安全応援プロジェクト~ワークショップ~in金沢(11/18)を開催しました
【開催日】 | 2018年11月18日(日) |
【部会名】 | 教育プログラム部会 |
活動成果
~ワークショップ~ in金沢
認定病院患者安全推進協議会 教育プログラム部会では、2017年度、院内で1名で医療安全を担っておられる方の業務や働き方を考えるため「おひとりさま(ワンオペ)医療安全応援プロジェクト」を立ち上げました。
その活動の一環として、2018年11月、会員病院の医療安全管理者の皆様がお持ちの課題を共有し皆で考えるワークショップを、石川県金沢市で開催いたしました。開催概要と参加者の声、ファシリテーターを担当した教育プログラム部会員からのコメントを紹介いたします。
【イベント概要】
日時:2018年11月18日(日)11:00~16:30
■開催場所 石川県 金沢市文化ホール
■対象者:会員病院で、院内で医療安全管理部門を実質1名で切り盛りされている医療安全管理者
■参加者:28名(主に石川、富山、福井、ほか関西・関東地方。PSP会員病院以外7名を含む)
【当日の進行概要】
時間 | プログラム | 内容 |
11:00~11:10 | オープニング | 部会長より部会の活動紹介 |
11:10~12:30 |
グループワーク① +全体発表『悩みや課題を整理しよう』 |
KJ法で悩みや課題を整理 部会員がファシリテーターとして入りました |
12:30~13:10 | 全体レクチャー(+昼食) | 医療安全対策地域連携加算について |
13:30~15:10 |
グループワーク② +全体発表『改善方策を考えよう』 |
グループワーク①から改善方法を整理しました |
15:20~16:20 |
ワールドカフェ・ミニ講義等、 リフレクション |
参加者は席替えをしながら各グループを回って、 グループを超えた意見交換を行いました |
16:20~16:30 | クロージング | ミニレクチャー |
【参加者の声】
・悩んでいることや疑問に思っていることがほぼ同じなんだとわかり安心したと同時に色々アイデアももらったので今後頑張っていきたい。(専任 100床規模)
・第一線で活躍している先生と同じ机で研修できる機会はとてもエキサイティングだった(専従 200床規模)
・普段の医療安全活動はネガティブにとらえていたが、ポジティブに考えなければいけないことが良くわかった。(専従 300床規模)
・グループワークで話し合う中でできている事、うまくいっている事を自覚できた。(専従 400床規模)
〇ファシリテーターより
長島 久 部会員
(富山大学附属病院 医療安全管理室 副室長・特命教授)
「おひとりさま(ワンオペ)医療安全応援プロジェクト」も今回で3回目となり、これまでに開催された東京、福岡と比べると、背景となる病院数も少なく交通の便もやや悪い上に、「昇龍道(ドラゴンルート)」という名前でアジア圏からの観光客が多く集まる人気の観光ルートの主要都市として、近年は慢性的にホテルが満室状態の金沢市で開催されました。そして今回は、比較的会員病院の少ない地域性もあり、新しい試みとして非会員病院の方にもご参加いただいた、これまで以上に地域色の強いワークショップとなりました。
前回同様、ワークショップに参加された皆様の背景は様々でしたが、今回の特徴として①医療安全管理者に就任されてからの期間が比較的短く(1年以内)、②前任の医療安全管理者の方との関係性などに悩みを抱えておられる方が多い傾向を感じました。ワークショップは長谷川部会長からのごく簡単な導入の後、すぐに悩みと課題の整理に入りましたが、ファシリテーターが必要ないほど活発に情報交換が進みました。辰巳先生の昼食を兼ねたレクチャーの後のグループワークでも、お互いに前向きな会話が弾み、午前中のワークショップでは暗い顔をしていた参加者の皆さんの顔色が次第に明るく変わっていく様子は、ファシリテーターから見ていても素晴らしい経験でした。そして、当日の情報共有やディスカッションを通して、それぞれが自分の課題に対する何らかの答えを持って帰路に着いた様に感じました。
今回のワークショップは、これまでの2回と比べると参加者がやや少なかったのですが、その分濃密で意義のある内容だったと感じるとともに、このテーマに対するニーズの高さを痛感しました。そして、今回のワークショップで作られた人の輪が、地域で医療安全を支える仲間同士の支えとしてこれからも機能することを、心から祈ります。
〇当日のワークショップの様子