【掲載日】2020年01月21日(火)
[開催報告]第2回 施設・環境・設備安全セミナー(12/18)を開催しました
【開催日】 | 2019年12月18日(水) |
【部会名】 | 認定病院患者安全推進協議会 |
活動成果
経験から学ぶ環境改善のヒント
施設・環境・設備安全部会では、2019年度2回目となるセミナー「経験から学ぶ環境改善のヒント」を、東京都医師会館にて開催しました。参加者は約90名、職種の内訳は看護師40%、事務職25%、そのほか様々な職種にわたっており、この点は当セミナーの特徴でもあります。
セミナーの前半では、2019年度に会員病院から収集した「物的環境に関連するインシデント・アクシデント事例」から、計7事例について、提出した施設から事例報告の形式で発表していただきました。
セミナー参加者にはあらかじめ質問用紙を配布して、セミナーの後半では、回収した質問用紙の内容に沿ってディスカッションを進めていきました。事例を発表した施設から事例発生の経緯や事後に取った対策などについて詳しく説明していただいたり、参加者として来場していた建築設計会社やメーカーの方々から意見を出していただいたりしました。発表された事例と同じような経験を持つ参加者も多かったようで、多数の質問が出ていました。
施設によってバックグラウンドは異なるので、発表施設の対策がそのまま実施できない場合もあるかと思いますが、実際に対策を立てるまでのプロセス(経験)を学ぶことで物的環境リスクに対してより様々な視点で捉えることができるようになったと思います。さらに、建築設計会社・メーカーの方々からいただいた多くのアドバイスは、施設で働く我々にはない知識ばかりで非常に参考になりました。今回のような建築設計会社・メーカーとの関わりの場が増えることで、安全な施設・環境・設備を提供できる機会も増えるとではないかと感じました。また、フロアとの意見交換の中では部会員も知らなかった情報も提供され、多職種によるセミナーの重要性を改めて感じることができました。
発表された事例すべてが示唆に富むものばかりであり、参加者だけでなく、部会員も多くの学びを得ることができたセミナーとなりました。
施設・環境・設備安全部会員 土田 真人
(富山西総合病院)
プログラム(敬称略)
■開会
本日の概要説明
筧 淳夫(工学院大学 建築学部建築デザイン学科 教授/部会長)
■事例発表
司会:筧 淳夫
発表事例①「正面玄関足ふきマットによる転倒事例からの考察」(獨協医科大学病院)
発表事例②「ガードル架付きボンベカートによる転倒事故」(筑波学園病院)
発表事例③「新生児ベッドの点滴ポート外れ」(大阪医科大学附属病院)
発表事例④「フェノールの瓶が棚から落下した事例」(赤心堂病院)
発表事例⑤「病棟トイレ個室内での閉じ込め事例」(竹重病院)
発表事例⑥「デイルームの間接照明の隙間に幼児の頭が挟まった事例」
(杏林大学医学部付属病院)
発表事例⑦「延長コード断線による発火とカーテンへ引火した事例」(那珂川病院)
■全体討議・質疑応答
司会:筧 淳夫
■閉会
総括・閉会挨拶
小林 健一(国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部 上席主任研究官)