【掲載日】2022年10月28日(金)
[開催報告]2022年度 第1回 検査・処置・手術安全セミナー(9/24)を開催しました
【開催日】 | 2022年09月24日(土) |
【部会名】 | 検査・処置・手術安全部会 |
活動成果
2022年度第1回検査・処置・手術安全セミナーを開催して
台風15号の襲来がありましたが、そこはWebセミナーの強みで9月24日に検査・処置・手術部会安全セミナーを無事に開催することができました。全国から1施設2名での参加を条件に募集し、当日は23施設45名の方にご参加いただき有難うございました。
今回の「手術部門からの引き継ぎ・情報伝達を考える」をテーマにしたセミナーは2020年度より実施しており、手術部門と、病棟やICUの間の「Hand-off(引き継ぎ)」についてグループワーク形式で開催しています。術後の引き継ぎ業務が、安全かつ質の観点で向上することが目的です。医療者は日常的に引き継ぎをよく実施していますが、果たして患者さんの術後管理で欲しい情報、知りたい情報は正確に申し送られているでしょうか?送り手と受け手の想いそれぞれで、その申し送りはタイミングよく送られているのでしょうか?
今回のセミナーでは、はじめに安田あゆ子先生からの趣旨説明があり、Jamboardを使ってアイスブレイクを実施しました。その後、申し送りをする際の「送り側」と「受ける側」のグループに分かれてどのような点に留意して引き継ぎを行っているか意見を出し合ってまとめました。セミナーの後半では、安田先生からプレナリーで「質の高い引き継ぎのための8つにヒント」「標準化とは?」「Standard Operating Procedures(SOPs)標準作業手順書」について講義があり、目標は「達成する」だけでなく「達成し続ける」ことが大切であり、どのように取り組めばよいかを具体的に教えていただきました。医療安全管理者ならば「標準作業手順書」という言葉を耳にする機会は多いですが、参加者の中には初めて聞く方もいらっしゃり、「作業工程図の作成は、全体の流れを可視化することができて勉強になりました」という感想も聞かれました。また、私がファシリテーターを務めたグループでは、手術室から病棟へ異動した方から「麻酔記録や手術記録を病棟側では見方がわからない」という課題も挙げられていました。引き継ぎのツールの一つでもある電子カルテ内の記録がうまく活用されないということは残念なことだと思います。
ご参加くださった皆様が、セミナー後にご自身の施設でどのように引き継ぎの改善に取り組まれたのか、その成果のご報告を楽しみに待ちたいと思います。
検査・処置・手術安全部会 部会員 亀森 康子
(自治医科大学附属さいたま医療センター)
※本セミナーは見逃し配信を行っておりません。
◆ 検査・処置・手術安全部会 部会員一覧
◆ プログラム
13:00~13:10 事務局オリエンテーション、開会挨拶(部会長 長谷川隆一先生)
13:10~14:45 趣旨紹介とグループワーク①(司会:部会員 安田あゆ子先生)
14:45~14:55 休憩
14:55~15:10 プレナリー(講師:安田あゆ子先生)
15:10~16:40 趣旨紹介とグループワーク②
16:40~16:50 総括・閉会挨拶
※グループワークのファシリテーターは検査・処置・手術安全部会 部会員および事務局が担当しました。