【掲載日】2023年12月11日(月)
事例番号 876
物的環境に関連する事例集
【発生場所】
トイレ
トイレ
【関連したもの】
ドア
ドア
【精神・意識障害の有無】
無
無
【発生内容の分類】
閉じ込め
閉じ込め
【主な原因】
B. 物の性能のリスク C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
B. 物の性能のリスク C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク D. スタッフによる物の不適切な使用・利用・選択・設置・確認不足によるリスク
トイレのドアが開閉できなくなり患者が閉じ込められた
「折れ戸」タイプのドアを使用しているトイレで、分娩経過中の妊婦が居るLDRという部屋のトイレを使用した際に発生。妊婦がトイレ終了後に本来は中側に引っ張るはずを前後に動かしてしまったところ、外側に向かって山型にドアが固定され、10㎝程隙間を開けた状態でドアが動かなくなってしまった。スタッフはドアの緊急開錠方法を知らなかったため、自分たちで何とか開けようとするが出来ず、1時間程経過してしまった。その後病院の設備担当者に来てもらい開けてもらった。妊婦の母体に異常は発生しなかった。
①ハード面
・扉の故障自体の問題は必要な部品が病院建設時から欠損していたことが原因だった。
・建設後8年経過しておりトイレ扉のゴムパッキンが外れやすくなっていた。
②ソフト面
・入院オリエンテーションでトイレの使用方法、ドアの開閉の説明をしていなかった。
③教育面
・職員への緊急開錠方法を周知させていなかった。
①業者による病院内のトイレの扉全てを点検して補修、保守点検した。
②ドアの開閉の方法、鍵の掛け方の説明を行うよう統一した。
③ドアの緊急開錠方法について職員へ学習会を開催した。
トイレ扉の外観(正常に閉じている状態)
欠損している部品の部分(上部にある白いプラスチックが本来は対であるはずが入っていなかった)
緊急扉の開錠