公益財団法人 日本医療機能評価機構 認定病院患者安全推進協議会

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物的環境に関連する事例集

【掲載日】2023年12月11日(月)

事例番号 884

物的環境に関連する事例集

【発生場所】
エレベーター、検査室・処置室、給湯配管
【関連したもの】
エレベーター
【精神・意識障害の有無】
不明
【発生内容の分類】
その他療養上の世話
【主な原因】
C. 不適切な環境設定・維持管理不足によるリスク
発生内容

給湯配管からの漏水が一部医療機器の使用停止とエレベーター7機を不能にした

詳細
病棟改修工事において給湯配管に分岐用のバルブを設置する際に、先立ってバルブ11か所の閉栓が必要であったにもかかわらず、1か所が撤去材(間仕切り解体材)に隠れていたため、開栓のまま作業した。AM10時20分頃に3階廊下への漏水があり、2階天井内の漏水も確認されたため、2階にあるMRIやX線機器の養生を行ったが、多くがエレベーターホールからピット内に入り込み、エレベーターが運行停止となった。11時頃には漏水停止が確認されたが、エレベーターは1機が14時30分に、全機復旧には15時50分まで要した。最上階まで到達するエレベーター全てが不能となったため、昼食配膳は階段に職員を配置し、リレー方式で行った。また、階段にて病室へ戻れない患者は背負って帰室させた。面会は中止とした。
考えられる要因

休日であり、漏水規模、範囲の特定の前に、漏水階下に高額医療機器があり、以前に小規模な漏水も経験していたことから、医療機器を守ることを最優先した。その結果、エレベーターへの影響を考慮していなかった。エレベーター7機の配置が建屋中央部分に集中しており、影響が大きくなった。

対策

工事に係るチェックリスト作成不備や二重確認ができていなかった事に起因しており、現時点では対策は検討されていない。水害時に利用するアクアブロックの利用を検討したが、即効性がなく現在に至っている。

床面漏水状況図

資料

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